恋愛依存・共依存・AC専門
大切な人との
コミュニケーションギャップを断ち切る
アドラー心理学カウンセラーの田山夢人です。
私のところへのご相談で、「彼が突然LINEをブロックしてきた」「連絡が全然つかなくなった」などのトラブルから、「彼が実は回避依存なのではないか」とご相談を受けることが少なくありません。
でも、この考え方は問題の本質を見えなくさせてしまうことが多々あります。
こういったトラブルが起きた時に、まず考えたい2つのチェック項目をお話ししていきます。
①彼のこれまでの人生傾向
一度や二度そういったことがあったからといって彼を回避依存症と決めつけるのは時期尚早です。
まずは彼のこれまでの人生、以前お付き合いしていた人との関係や、日頃のコミュニケーション、言動、彼の育ってきた環境、家族関係、きょうだい関係など、さまざまな部分に目を向けないといけません。
本当に回避依存症が疑われる人は、やはりこれまでの対人関係、いたるところで関係性をリセットしてしまったり、自ら連絡を断ち、恋愛関係を終わらせてきた歴史が見られます。
彼が「これまでもそうだった」と告白してくるケースも少なくありません。
ただ、その場合でも、彼がそういったからといってそれで決めつけず、できれば詳しく聞いたほうがいいでしょう。
なぜなら、そのセリフだけでの判断では単に彼の関係性を終わらせる口実、手段として言っている可能性もあるからです。
あとは、彼の育った環境、家族関係、きょうだい関係です。
回避依存症の方は、もちろん全員ではありませんが、これまでカウンセリングをしてきた中で割と傾向が多いのは、幼い頃に離婚を経験した母子家庭などの片親であったり、親の過干渉、もしくは虐待や育児放棄などの傷つく体験をされている方が多い印象です。
他にはたとえばきょうだいがいて、他のきょうだいは可愛がられていたけど、自分はそれに比べて能力が劣っていると思ったり、自分はよく厳しく当たられていたなどのケースも見られたりします。
彼のこれまでの人生傾向を今一度総合的に見直してみましょう。
②自分が彼の回避行動を引き出していないか
もう一つの考え方は少し考えるのがしんどいかもしれません。
でもこの問題の本質的な部分でもあるので、ぜひ勇気を持ってチェックしていただけたらと思います。
これは彼が回避依存症でも、そうでなくてもなのですが、コミュニケーションとはそもそも1人では成り立ちません。
必ず相手の存在があってその両者間のコミュニケーションが決まってきます。
彼が回避依存症だから回避行動を起こすとは限らないのです。あなたの関わりが影響して彼の回避的に見える行動を引き出しているとも考えられます。
仮に彼が本当に回避依存症だったとしても、相手の関わり次第で回避行動が起きないケースも実際にあるわけです。
ここから考えられることは、回避行動というのは1人で起こすのではなく2人で起こしているということです。
たとえばあなた自身がとても彼に甲斐甲斐しく世話を焼いたり、何でも言うことを聞いて相手に都合を合わせたり、何でもやってあげたりしていませんか?
そうだとしたら、もしかしたらあなたが彼の回避行動を引き出しているかもしれません。
|まとめ
いずれの場合でも、結局のところ自分のコミュニケーションを変えることが何よりの解決策になります。
彼が回避行動、回避的性格をやめるかどうかは彼が決めることなのです。こちらに決められることではないし、操作できるものでもありません。相手の意志次第の問題です。
でもその意志は、あなたのコミュニケーション、生き方に影響されることは間違いありません。
となると、少しでも回避的行動につながりやすい「自分のコミュニケーション」を見直していくことが重要になります。
また、何度も同じパターンの恋愛や、同じタイプの相手、同じような別れ方を繰り返しているようであれば、なおさら自分のコミュニケーションを見直すことが、自分自身の幸せにもつながるようになります。
相手の見えない心のうち、相手の心理、回避依存症という名前に振り回されず、しっかりと自分のコミュニケーションと向き合ってみてくださいね。