恋愛依存・共依存・AC専門
大切な人との
コミュニケーションギャップを断ち切る
アドラー心理学カウンセラーの田山夢人です。
恋愛依存症の悩みを抱えている相談者さんの中には、「見捨てられ不安」について訴える方も少なくありません。
この見捨てられ不安というのは、いわゆる親密な関係性にある人から見放されてしまうのではないかという不安の感情を指します。
こんな私でも愛せるの!?
こんな私を好きなわけない…
この人もいつか離れていくんだろうな…
カウンセリングをしていると、そんな思考が相談者さんの頭をよぎったりすることが多いようです。
そんな「見捨てられ不安の正体」についてお話をしていこうと思います。
今回の内容は動画でも同じ内容をお話ししておりますので、文章より動画がいい方は下のYouTube動画をご覧くださいね。
|見捨てられ不安の正体
この見捨てられ不安を克服するためには、この感情の正体を正確に知っておかないといけません。
ではこの見捨てられ不安の正体は一体何なのでしょうか?
それは、ズバリ「見捨てさせない不安」です。
「見捨てられ不安」とは「見捨てさせない不安」なのです。
もう少し詳しくお話ししますね。
|見捨てられ不安のメカニズム
人の作り出す感情には、すべて対人関係的な目的があります。
対人関係的な目的というのは、「人に○○させる」というニュアンスです。人に何かをさせる、してもらうために怒ってみたり、泣いてみたり、不安がってみるのが、人間の感情の仕組みなのです。
つまり、この見捨てられ不安も「人に○○させるために不安という感情を使っている」と考えます。
ではこの○○には何が入るでしょうか。
それが、「見捨てさせない」ということです。
「見捨てられないかなぁ」の背後には、「見捨てさせないぞ」という目的が隠れているのです。
|【タイプ別】見捨てられ不安の使われ方
そして、この「見捨てられ不安」の使われ方は人によって変わります。
たとえば共依存症の人は、この見捨てられ不安をより積極的にコミュニケーションの中で使う傾向があります。
それは、相手から見捨てられるのではないかという不安から、連絡をまめに取ってみたり、鬼電をしてみたり、相手のスマホを見てみたり、相手が本当に1人で行動しているか、出かけ先まで確認しにいくなど。
積極的な不安の使い方ですね。
また、他には回避依存症の人。
回避依存症の人の場合は、この見捨てられ不安を共依存症の人に比べてより消極的な方法で使う傾向が見られたりします。
それはたとえば、見捨てられるという状況を作らないために、親密な関係になってきたら自ら距離を置いて関係を終わらせたり、そもそも「どうせ見捨てられるから…」という理由を持ち出して、人と関わることを避けたり。そうすることで「見捨てさせない」をある意味実現させてるんですね。
消極的な不安の使い方の例です。
このように、見捨てられ不安といっても人によって使われ方は変わってくるものです。
|見捨てられ不安克服に向けて
いかがでしたでしょうか?
「見捨てられ不安の正体」は「見捨てさせない不安」というお話でした。
今回は克服のお話ではないので、詳しくはお話ししませんが、大事なのは「その使い方、うまくいく?」ということです。
見捨てられないための行動が、結果自分と相手の距離を引き離すのであれば、それは有効な手段ではありません。
そのときに私たちは、「まずこの見捨てられ不安を取り除かなきゃ!」となってしまいがちですが、まずすべきは「別のコミュニケーションの引き出しを増やす」ということです。
見捨てられ不安を使うことが自分の体にとって楽だし、それしか知らないし、クセになっているから使ってしまうのです。
この見捨てられ不安が突然なくなれば、たちまち歩けなくなります。
取り除く前に別の手段を学んで、その別の手段を使うことに慣れていけば、自然と不便な方は使わなくなります。
そこを目指していかないといけません。
もしあなたが見捨てられ不安で悩んでいるのであれば、まずは「見捨てさせないために不安を作り出しているんだな」と考えてみてください。
そして、その不安を原動力に行っている自分の行動とその結末について考えてみてくださいね。
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